楽しいPop-Upは、食の安心・安全が守られてこそ。
食中毒や食品アレルギーなどのトラブルを起こさないために注意したいポイントをまとめました。
防ぎたい3大トラブル
1) 食中毒
食中毒とは、細菌やウイルスのついた食べ物や飲み物を口にして、嘔吐、腹痛、下痢などを起こすことをいいます。
発症までの潜伏期間は早いもので30分、長いもので1週間ほど。
温度・湿度が高まる夏に増える傾向があります。
2) 食物アレルギー
食物アレルギーは子どもに多くみられるのが特徴で、6歳以下の乳幼児が患者数の80%近くを占めますが、中には大人になっても症状が続くものもあります。
じんましんや痒み、赤みなどの皮膚症状、くしゃみ、せき、呼吸困難などの呼吸器症状、口の中がイガイガしたり、唇や口の中、まぶたが腫れるなどの粘膜症状、そして嘔吐・血便・下痢などの消化器症状と多様な症状があります。これらが複合的に現れるのをアナフィラキシーと呼び、ときに命の危険があります。
3) 異物混入
調理や食材仕入れの過程で起こる危険性があるのが、異物の混入です。
代表的なものとして、毛髪や食品包装の一部、野菜についた虫などが挙げられます。
また、水と思ったものが油だった、砂糖と思ったものが化学薬品だったなどのケースも考えられます。
3大トラブルを防ぐには?
①キレイにしよう
除菌・消毒
- タオルやふきんは十分な数を用意して、台拭き/手拭き/食器拭き等使い分けましょう。
- まな板、包丁などの調理器具など、ウイルスや細菌ががとくに繁殖しやすい場所は念入りに消毒しましょう。 特に肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗ってから、熱湯をかける、ないしは漂白剤で消毒しましょう。
- まな板は使用面だけでなく裏面や側面も洗い、包丁は刃の付け根の部分まで丁寧に洗いましょう。アルコールスプレーで消毒する場合は、水気を拭きとった後に使用しないと、消毒効果が低くなってしまいます。
清掃・清潔感
- 飲食スペースやキッチンの清掃をして、みんなが気持ちよくキッチンに入れるようにしましょう。
- エプロンや爪・髪の清潔感にも気を配り、髪は束ねるか帽子などをかぶりましょう。
②食材に気をつけよう
食中毒
食中毒を防ぐためには、細菌やウイルスを食べ物に「つけない」「増やさない」「やっつける」の3つが原則となります。
「つけない」
- 細菌やウイルスが潜む可能性の高い、下記の食材は避けましょう。
- 生肉・生魚・生の貝類・生卵などの生もの(鮮度がよくても、食中毒を起こす可能性があります。)
- 明らかに鮮度の落ちた食材
- 賞味期限・消費期限が切れたものや不明なもの
- 野菜など、食材は流水であらいましょう。ため水で洗うと、一度流れた菌がまた付着してしまう可能性があります。
「増やさない」
- 食品はできるだけ近くで調達しましょう。
移動に30分以上かかる場合は保冷剤やクーラーボックスを活用しましょう。
会場についたらすぐに冷蔵庫にいれましょう。 - 食品は低温で保存しましょう。
細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になりますが、10℃以下では増殖がゆっくりとなり、マイナス15℃以下では増殖が停止します。調理を途中で止めたら、食品は冷蔵庫にいれましょう。冷蔵庫と食卓の行き来を頻繁に繰り返すのも傷みの原因になります。
「やっつける」
- 肉や魚はもちろん、野菜もしっかりと加熱して食べましょう。
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。めやすは食材の中心温度が75℃で1分間以上です。ノロウイルスでは85℃1分間以上です。
肉類は、「肉汁が透明になる」「切ると中心部まで白くなっている」状態まで、十分に加熱します。
また、電子レンジを使う時は均一に加熱されるようにしましょう。
*お料理の持ち帰り
イベントで余ってしまったお料理は、もったいない気持ちは分かりますが、衛生上持ち帰りはおすすめできません。持ち帰りを前提としているイベント(保存食作りなど)は、COOKさんが責任を持って、保存管理や賞味期限についてお伝えください。万が一参加者が持ち帰りを希望した場合には、自己責任である旨をかならずお伝えください。
食物アレルギー
参加者から予約が入ったら、かならずメッセージで食物アレルギーの有無を確認しましょう。
とくに6歳以下の乳幼児が参加する場合はご注意ください。
また、以下は特にアレルギー保有者が多い食品です。これらの食品を扱う場合は、イベントページ内に記載するか、参加者にあらかじめ伝え、アレルギーを防ぎましょう。
特定原材料7品目
食品表示法により表示が義務付けられている品目です。
乳・卵・小麦・そば・落花生・えび・かに
特定原材料に準ずる20品目
食品表示法により表示が推奨されている品目です。
あわび・いか・いくら・オレンジ・キウイフルーツ・牛肉・くるみ・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン・バナナ・ごま・カシューナッツ
異物混入
イベントで提供する食材は、異物が混じっていないかよく確認しましょう。特に虫のつきやすい葉物野菜などは要注意です。
また、調味料などを共有しているシェアキッチンなどでは、瓶やボトルのパッケージと中身が異なるなど、思わぬところに落とし穴がある場合があります。
提供する前に、必ず匂いや味を確認し、中身を確認するようにしましょう。
③手洗い・体調管理をしよう
手洗い
ハンドソープとハンドタオルを用意しましょう。COOK自身の手洗いは当然のこと、参加者が到着したらまずは手洗いをうながしましょう。
アルコール消毒液の使用もおすすめです。消毒液は手に水分が残っていると効果が半減するため、しっかりと乾燥させてから使うのがポイントです。
体調管理
体調が悪いときは、無理をせず開催を中止しましょう。
特におう吐や下痢の症状がある場合には、ウイルスが参加者に広がる危険がありますので、必ずイベントを中止してください。